
日本の古着屋がブームの火付け役とも言われる、ヴィンテージデニム。今やその価値は世界的に広まり、ときに高級車を買えるような高値が付くことも。
その変遷を目にしてきたのが、原宿の古着ショップ「ベルベルジン」のディレクターである藤原 裕さんだ。価格高騰などで入手困難になっているヴィンテージデニムの魅力を広く知ってほしいとの思いでコラボが実現。
完成したのは、ヴィンテージのディテールにとことんこだわった国産デニムである。

セットアップのGジャンとデニムパンツは、第2次世界大戦の頃にアメリカ国内の物資統制によって生まれた、大戦モデルをモチーフに。

Gジャンはフラップなしのワンポケットで、ボタンは4つ。当時、素材や金属等の制限により簡略化されたディテールを表現。

46インチのみのワンサイズ展開。ドロップショルダーでオーバーシルエットでの着用を前提に作成。
背中にはバックヨークと剥ぎの縫い線が重なりアルファベットの "T" に見える、通称 "Tバック" も再現。
昨今のヴィンテージ市場で最も価格が高騰しているアイテムの1つであり、46インチ以上のヴィンテージデニムジャケットにしかないディテール。

ネオバ(ボタン)にはドーナツボタン、スレーキ(ポケット生地)には大戦モデルに見られるグリーンのヘリンボーン生地を用いるなど、大戦期のディテールを採用しつつMARBLESのオリジナリティーも残したコラボならではの出来栄え。
程よく履き込んだ感のあるヴィンテージ加工も魅力のひとつ。デニムパンツの背面の右側には、ヴィンテージデニムに存在する“マッチの擦り跡”を加工で表現。

こちらは1940年代初頭 / 第2次世界大戦前のモデル、通称 "バックルバック" モデルで藤原氏が所有するデニムから着想を得て制作。

「デニムを自分の色に育ててほしい」という藤原氏の思いから、こちらは濃紺のワンウォッシュ仕様となり、月日をかけて履き込むことで生まれるヒゲやアタリで、自分好みのデニムに。

当然、バックルバック仕様となっているのがポイントでこれは戦前のパンツを象徴するディテールであり、第2次大戦の物資統制を機に取り払われ、その後も復活することの無かった特別な仕様。
人気の公式チャンネル / ヴィンテージデニムアドバイザー藤原 裕 CH にてわかりやすく解説、ご紹介頂いておりますので、そちらも是非ご覧下さいませ。
ヴィンテージの魅力をよく知る両者による渾身のコラボデニム。デニム好きなら、こりゃ見逃せませんね。